母親のセックスで学ぶ性欲!?

わが国の住宅は、かつて欧米人から「ウサギ小屋」とバカにされたことがあるほどに狭いのが特徴です。小さな国土に多くの人口が暮らしているために地価が高く、広い家を建てることができません。大都市圏としては東京は世界一の人口密度となっているのですが、それは江戸時代も同じでした。交通網が発展していない時代のこと、通勤は徒歩が原則ですので、離れたところには住めません。現代以上に都心部は過密状態で、庶民はとても狭い部屋に暮らしていました。

今の学生などが暮らすワンルームマンションは、居住スペースが6畳~8畳くらいあるのが普通ですが、江戸の裏長屋は4畳半が普通です。「狭いといっても、その程度か」と思う人もいるかも知れませんが、そこに家族4人が暮らす、というのが普通です。今の学生一人が暮らすスペースより狭いところに家族で住んでいたのです。子だくさんの家庭なら、6人、7人が体を寄せあって寝るしかありません。隣の部屋との仕切りは薄い板一枚程度の壁があるだけ。あらゆる生活音が筒抜けです。もちろん、 セックスの音も。子どもたちは、自分の母親があえぐ声も隣の家のおばさんがイク叫び声も、毎晩聞いて育つのです。

週3回くらいは当たり前!?

英国のコンドームメーカーによるアンケート調査によれば、わが国は世界一セックスをしない国なのだそうです。カップルの性交回数は年に50回以下。週に1回よりも少ないというのが平均ですが、ギリシアやフランスなどでは、その3倍、週に3回くらいはしているのだそうです。その原因にはさまざまなことが挙げられますが、1つの要素は「立たない」です。近年、若い人たちの間にもEDが流行し、50代ともなれば立たせられる人の方が少ないくらいです。バイアグラを使って、もっと励まなければならないのですが、クリニックに通う元気もない、という人もいてなかなか改善されないようです。

もともと日本人の勃起力が弱いのかと言えば、そんなことはなくて、江戸の男たちはカチンコチンに勃起できました。週に3回や4回はちゃんと夫婦生活をしていたのです。「やせ蛙まけるな一茶これにあり」などの俳句で知られる小林一茶は、日記に自分の回数を記して残しましたが、50代でも毎晩複数回、多い日には一晩で5回も性交しています。1年間に、ざっと千回していたことが分かっています。

子どもはみんな早熟だった!?

両親が毎晩セックスするのを、子どもが気がつかないはずはありません。自分が寝ているすぐとなりで、母親が鼻息荒くあえいだり、壁を通して隣の若い妻が激しい叫び声を上げるのが聞こえるのですから、「大人になると毎晩楽しいことができる」とか、「セックスは相当気持ちいいものらしい」と気づきます。友達と遊ぶときにも、そんなことが話題になるでしょう。上に乗っかってたとか後ろからバンバンしていたとか。小さい頃からセックスを知っていて、早熟だったはずです。

大人たちのエッチな世界に触れて、子どもも自然とオナニーを覚え毎晩こっそりとするようになります。隣の家の娘を相手に大人と同じことをしてみたりもしたでしょう。江戸の子どもたちは、生活の中から自然と性を覚えていきました。

江戸時代には住宅環境が悪かったために、結果として、性におおらかな文化が育まれたのでしょう。大人も子どもも、あっけらかんとセックスしていたのです。